結論 互換性アダプタ条件
電圧(V): 同じ
電流(A): 同じorアダプタが大きい
コネクタ形状 :同じ
3つが必須の条件です。*厳密には多少の数値の前後は許容されます。詳細は本文をお読みください。
目次
詳細 互換性のあるアダプタ条件



電圧・電流の詳細条件
電圧(V)
・アダプタの電圧が高い場合:
回路に過負荷がかかり故障する可能性があります。絶対に避けてください。
・アダプタの電圧が低い場合:
動作はしますが、正常に電力供給できない可能性があります。緊急の一時利用に留めてください。
電圧は高いか低いよりも電圧差が大きいほど危険です。20VのPCで19Vのアダプタであれば許容範囲です。(パソコンの電圧調整で対応できるため)しかし、20Vのパソコンに10Vのアダプタを使用すると電圧差が大きいため故障する可能性があります。
●電流(A)
・アダプタの電流が高い場合:
アンペアが高いことには問題は発生しません。パソコン側で必要なアンペアだけを消費しあす。極端に大きすぎる場合、充電回路に負担がかかる可能性があります。
・アダプタの電圧が低い場合:
動作はしますが、正常に電力供給できないため充電が遅くなります。緊急の一時利用に留めてください。PCとアダプタのどちらも損傷する可能性があります。
電流の不一致は、電圧の不一致に比べると危険性は低いです。19Vで5Aパソコンに、19Vで8Aアダプタを使用した場合、使用される電流は5Aになります。パソコンがアダプタを制御するためアダプタの負担は少ないです。
●ワット(W)
出力電力(W)=出力電圧(V)×出力電流(A)で算出されます。
アダプタ互換性を検討する場合、ワット数を見る必要はありません。
重要なのは、電圧とアダプタ形状の一致。電流はパソコンよりもアダプタと同等以上であることです。
電圧と電流の掛け算がワット数となります。そのため電圧が一致しなくてもワット数が一致してしまう必要があります。
●極性
パソコンの差込口とアダプタの差込口の極性(プラスとマイナス)が一致しないと動作しません。ほとんどのケースで一致します。あまり重要ではありません。違うメーカーのアダプタと交換する場合には確認してください。
アダプター互換性の事例
違うメーカーのアダプタでも互換性がある事例です。
メーカー別アダプタの電圧・電流の確認方法
メーカー | PC本体 | アダプタ |
---|---|---|
ASUS | ![]() |
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DELL | ![]() |
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富士通 | ![]() |
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HP | ![]() |
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Lenovo | ![]() |
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SONY | ![]() |
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TOSHIBA | ![]() |
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アダプタとパソコンの原理
アンペアはパソコンから「引き出される」ものです。アダプタから「押し出される」ものではありません。 そのため、パソコンが必要とするアンペアよりも、アダプタの方が供給できるアンペアが多い場合、問題ありません。
パソコンが必要とするアンペア数よりも、アダプタの方が、少ないアンペアであっても動作はできることは多いです。 充電が非常に遅くなる問題は必ず発生します。アダプタの容量は余裕をもって作られており、十分な保護回路も備えていますが、故障するリスクはあります。一時利用に留めてください。
また電圧の値は常に一定ではありません。差し込むコンセントや環境・タイミングによって±10%程度は違います。また、同じコンセントに挿している機器を電源ON/OFFすることでも数値は影響を受けます。
パソコンごとに電圧やアンペアの設計(数値)が違うのは、パソコンの厚み・薄さ・軽さ・スペックによって発熱量や耐性が異なるため、使用されるコンデンサなどの電子部品が変わってくるためです。
極性(プラスとマイナス)とは
アダプタの差し込み口が丸いタイプは大抵真ん中がプラスで外側がマイナスです。まれに逆のものもあります。
現在のパソコンで使用されているアダプタはほぼセンタープラスです。極性は考慮しくなくても構いません。
パソコン以外に使用されているアダプタをパソコンと同じ形状だからと、何も仕様を確認せず接続するのは絶対に避けてください。
通常、センターマイナスのアダプタをセンタープラスのパソコンに挿したとしても、保護機能があることが多いため、電源は入らないだけで故障することはありません。逆に保護機能がないアダプタもしくはパソコンに極性の違うアダプタを接続すると故障する可能性があります。
アダプタの互換性についてのQ&A
Q : アダプタの電圧は同じだが、アンペア数が小さい場合、互換性はあるか?
A : 使えますが故障する可能性があります。互換性があるとは言えません。使用し続けるとアダプタに負担がかかり寿命が短くなります。充電時間も長くかかります。大体の製品は5%程度なら違っても許容されることが多いです。
Q : 同じメーカーでも互換品はあるか?(純正品ではない)
A :
アンペアと形状が同じであれば問題ありません。互換性はあります。PC側の端子の極性(プラスとマイナス)や形状が違う場合があります。見た目では分かりません。
なお海外製の互換品(ノンブランド)は新品の状態でも電圧・アンペアの公称値どおりの数値にはなっていないことがあります。ご注意ください。
Q : 電圧は同じでアンペア数が大きいアダプタだと互換性はあるか?
A : 電圧が同じなら、アンペア数はACアダプタが大きいのであればOKです。互換性はあると言えます。
Q : 電圧、アンペアが同じであればコネクタ形状が違っても互換性はあるか?
A : 微妙に形状が違っているだけで差し込むことができるなら、動作できることもありますが互換性はあるとは言えません。使用することは危険です。PC側の端子の極性(プラスとマイナス)や形状が違う場合があります。
Q : アダプタ差込口の形状が同じなら使えるのか?
A : アダプタ差込口の形状が同じで取り付けることができたとしても、規格(電圧・電流)が違うアダプタは多数存在します。形状が同じだからアダプタの互換性があるとは言えません。電圧・電流を必ず確認してから使用してください。
Q : 純正品でなくても大丈夫ですか?
A :
純正品でなくても問題はありません。電圧、電流、コネクタ形状が同じであれば純正品と互換性はあります。推奨する優先順位は以下となります。
1. パソコンに添付されていた純正アダプタ
2. 同じパソコンメーカーの別モデルのアダプタ
3. 違うパソコンメーカーのアダプタ
4. マルチアダプタ
*電圧(V)は同じ。電流(A)は同じかアダプタが大きいことが絶対条件
Q : パソコンに記載が無い場合、アダプタの互換はどうやって調べますか?
A : 本体の裏側にシールがないケースがあります。モデル名を検索して、メーカー公式の仕様表からパソコンの電圧(V)とアンペア(A)を確認できます。
故障している可能性がある場合はアダプタ故障の判定方法で確認してください。