はじめに
HDDの寿命はおよそ5~10年。故障してしまったときの原因と今後の予防を解説します。
目次
HDDが故障する原因
劣化による消耗
年数経過が原因と思われる故障が最も多いです。使用環境や個体差もありますが5年程度で何らかの不具合が発生するリスクが高まります。
故障したHDDの製造年式が10年前の製造品というのはよくあることです。「故障するとは思っていなかった。」のは仕方ありませんが、5年程度で買い替えを推奨しています。
寿命を調べるにはHDDが持っているSMART情報で確認することが有効です。これまでの稼働した時間が記録されています。買い替えの目安にはなります。ただし故障の予知には使用できません。
【関連URL】
フリーソフト「CrystalDiskInfo」で劣化を調査
落下による衝撃
外付けHDDを落としてコネクタが取れた、曲がっただけなら、ケースだけの交換と安価で修理可能です。落下による衝撃により、内部の読み取りヘッドにダメージを与えてしまうと難易度の高い故障になることも多いです。
内部ソフトウェアの故障
何らかの原因でデータを制御しているソフトウェアが故障します。ファイルのコピーや機器を接続するタイミングで故障が発生することが多いです。
個体の不具合
製品には個体差があります。使用頻度が低かったり、購入してすぐに壊れた場合は、運悪く壊れやすい物に当たってしまったケースと言えます。
アップデート失敗や操作ミス
ケーブルの差し間違えや操作不具合でデータが見えなくなることがあります。
故障している部品
HDDには多数の部品が入っています。
HDDが故障する原因は、部品の故障とソフトウェアの故障に分けるとができます。
ここでは、弊社にご依頼される故障の割合を解説します。(複合して故障するケースも少なくありません)
外付けHDDのコネクタ基板故障
外付けHDDのケース内にある基板のUSB接続コネクタが故障します。
OS故障
パソコンのHDDの場合は起動したときにエラーメッセージが表示されます。
ソフトウェア故障
何らかのソフトウェアが故障すると読み込めなくなります。ソフトウェアの解析・修復が必要となります。
PCB基板故障
HDDに付属する電子基板の故障です。基盤を交換。基盤のチップを補修。もしくはチップ内ソフトの解析・修復を行います。
ヘッド故障
レコード針のような形のHDDを読み取るヘッドの故障です。ヘッドの交換となります。
プラッタ故障
HDDを記録する円盤の故障です。キズが付くと復旧率はかなり低くなります。キズが付いていない箇所なら読み取りができると思われる方も多いのですが、HDDの構造上、目に見えるほどのキズがある場合はデータを読み出すことはできません。
モーター故障
HDDを回転させるモーターが故障します。故障としては非常に少ないケースです。異常音が発生します。モーターもしくはプラッタを交換となります。
ヘッド吸着
SAMSUNGやSagateのST1000LM024やHN-M101MBBのモデルで多く発生します。
読み取りヘッドが正しい位置にセットできない故障。CSS方式のHDDで発生する症状です。
・CSS方式とランプロープ方式