SSDの寿命は10年が目安
10年が目安とされますが、実際は寿命を気にする必要がないほど長いです。
ただし、SSDは前兆もなく急に故障するメディアです。
データの保存は十分注意してください。パソコンで使われているパーツは故障しても取り換えできますがデータは元に戻りません。
目次
SSDの寿命が10年以上と言われる理由
SSD製造メーカーの製品保証は5~10年で定められています。
【関連URL】
Samsung 保証10年
WD 保証5年
SSD寿命の測定方法
調べる方法は主に2つです。
1.TMW
時間経過に書き込まれるテラバイトの総数のこと。
製品の仕様書にTBW150の場合、150TBのデータを書き込めることを意味します。
しかし現実には即していない数値です。
【関連URL】
じゃあTBWって何なんだ?
DWPD
1日あたりのドライブ書き込み量のこと。
容量が200GBで5年間の保証が付いている製品の場合、毎日200GBを5年間、書き込み続けるまで寿命が持つという考え方です。
【関連URL】DWPD (1日あたりのドライブ書き込み数) の計算方法
KINGSTONE公式(2007年)
ADATA公式
どちらの指標も上限に達したからといって壊れるという数値ではありません。実際の使用環境はユーザーごとに異なるため参考程度にとどめてください。
寿命を延ばす方法
SSDは理論的には書き込み回数の上限で寿命を迎えます。
現在では技術が向上したことで寿命(書き込み回数)が長くなっています。現実的な利用の仕方では寿命に達するまで使用することはないため気にする必要はありません。
*参考 2017年時点でのモデルでは1日あたり20GB書き込んでも10年利用可能となっています。
寿命を調査するソフト
フリーフェアである程度の寿命チェックが可能です。
CrystalDiskInfo
国内で最も有名なHDDチェックソフト。正常・注意・異常だけを見ればいいので非常にシンプル。HDDでの利用時、劣化が進むと「注意」や「異常」になることが多いです。SSDではほとんどが「正常」表示になるため参考程度としてください。
SsdReady
ご自身の環境をモニタリングして残り寿命を推定できるツールです。実際に自分で使っているデータを元に算出しています。読み込みと書き込みを計算して寿命は測定するようです。
SSD Life Free
CrystalDiskInfoと同じようにシンプルです。色を見れば寿命が近いことが分かります。
SSD最適化設定
自動でSSDの利用を最適化するソフト。延命に効果がある可能性があります。
SSDとHDDの構造の違い
SSDとHDDで比較するとSSDには可動部品がありません。
HDDはヘッドやアーム、モータ、プラッタなど可動する機器が原因で故障することがほとんどです。
HDDの故障の前兆は異音が発生することで分かりやすいです。SSDにはHDDのような可動部分が存在しないため前兆を見つけることは困難です。
SSDの故障は寿命を迎える前に突然死するケースが多いです。
SSDとHDDの実験データから寿命を比較
SSDとHDDを比較するとSSDの方が故障率(交換が必要)は低いが
不良セクタの発生率は高い結果となります。
【関連URL】
連続稼働させたSSDとHDDを比較Googleとトロント大学 2016年(英語)
フラッシュメモリの信頼性(英語)
HDD
・約3年間で計測
・3.5% bad sectorsエラーが発生
SSD
・4年間で計測
・20% bad sectorsエラーが発生
・30~80% bad blocksエラーが発生
・2~7% badチップが発生
【関連URL】
6年間連続稼働させたSSDとHDDを比較するとSSDのほうが25%交換(故障率)が少ない
HDDの寿命について
まとめ
・SSDは寿命で故障するよりも、発売から1-3年の期間で故障するケースの方が圧倒的に多い。
・HDDには30年近くの歴史がありますが、SSDはまだ10年程度。SSDが寿命で故障する前に買い換えられていることが多い。
・SSDの寿命(書き込み回数)に達したからといって故障することは少ないです。使用頻度や環境、製造時の精度などで寿命は大幅に前後。
・性能は落ちるため数年経過したら買い替えと定期的なバックアップが必要。
・SSDの故障を予測することは困難。SSDはHDDと違って突然死することが多い。データが失われる前に早めの対策を行ってください。